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由紀かほる「密室の女教師」

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密室の女教師 (広済堂文庫)

名門椿学園の理事長を祖父に、校長を父に持つ華月柑奈は、清楚で愛くるしい笑顔とモデル並に均整のとれたボディを持つ気品あふれる令嬢教師として、男子生徒や職員の憧れの的だった。また、将来の学園のリーダーとしての大きな期待も担っていた。だが、そんな柑奈にも思い出したくない忌まわしい過去があった。二年前、ある男たちから、深夜の工場で凌辱を受けたのだった。そして、そのシーンを撮ったビデオが今頃になって柑奈のもとに送られてきた…。官能小説の鬼才が贈る傑作長篇。



☆前回触れた、由紀かほるさんお得意の女教師もので、比較的新しい作品では最もオススメの抜ける作品です。 20代半ばくらいと思われる女教師柑奈がヒロインで、東南アジア系と思われる定時制の3人の外国人生徒に、卒業記念のように輪姦されるのですが、縛られて変態的に責められている内にメチャクチャ感じてしまい、歓喜にのたうち回る羞ずかしいビデオを撮影されてしまいます。この辺り、お約束通りの展開ですね。

 そして彼らが帰国してから二年後、忘れていた忌まわしいビデオをネタに、リーダー格のパオという男が柑奈を脅迫しに戻って来ます。そして股間にバイブ突きの貞操帯を嵌められた柑奈の体は、2年前の羞ずかしい快楽の思い出してしまって歯止めが効かなくなり、在日外国人(朝鮮人)の中年夫婦のもとへ引き渡されてしまうのですが、この夫婦、特にクミと言う女性のネチっこい責めがこの作品の白眉です。特に変わった責めがあるわけではないのですが、拘束して2人掛かりでバイブを使いチョコチョコと性感をくすぐり燃え上がらせながら、イカせてやらない焦らし責めが延々と続きます。陰毛剃り、浣腸、放尿などの味付けも平凡ながら効いていて、首謀者のパオが逮捕されて破滅の道をたどる一方で、柑奈は自ら大金を支払ってクミたち夫婦に性奴隷として辱めてもらう事を志願してしまうのです。典型的な筋立てやキャラクター設定で目新しい要素は何もありませんが、丁寧で執拗な筆致で確実に抜ける好作品だと思います。

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