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プチSM千夜一夜ものがたり第73夜「自衛官の妻」8.週末の抵抗と挫折

自衛官の妻
 自衛官増田は平凡な男だが、同期で入隊した妻千恵利は争奪戦が起こったほどの美形で聡明な女性。母親似の高校生の娘も生まれ新居を購入して順風満帆な人生を送る増田だったが、かつての恋敵佐々木が現れて、強引に千恵利を米兵専用カフェで働かせるようになってから変化が起こる。一月経っていきいきと若返った妻を不審に思う増田だったが、佐々木から送られて来た衝撃的な動画で策略に嵌まった事を知った時には、既に手遅れだったのだ。MC+NTRと言う、クセのある内容。
8.週末の抵抗と挫折

 その日金曜の夜の一家団らんの夕食も、楽しそうに談笑している妻と娘を横目に見ながら、俺だけは暗い気持ちで塞ぎ込んでいた。2人は明日行われる奈々のバレーの試合について話していたのだが。

「ねえ。タカ君も一緒に来てくれるんでしょ」
「えっ!?」
「もう、パパったら。私の試合だよ」
「あ、ああ、もちろん行くに決まってるじゃないか」

 正直上の空で全く聞いていなかった。

「タカ君、まだ風邪気味なの? 今日も一寸変だよ」
「そうかもな。今日は風呂に入らないでおく」
「無理しないでね。明日も寝てていいんだよ」
「いや、奈々の試合には這ってでもいくぞ」
「そうだよね。パパは奈々ちゃん命なんだもん」

 ついこの前までは何のてらいもなく親馬鹿で子煩悩な父親を演じる事が出来たのに、心にポッカリと大きな穴が開いてしまった今では虚しいだけだ。そして食後すぐ書斎にこもった俺は、佐々木から送り付けられた忌まわしい千恵利の陵辱動画を削除するどころか、又も目を皿のようにして見ないではいられない。そしてこんな状況で何を考えているのだ、と自分を嘲りつつも、異様に昂ぶる勃起ペニスを握り締めてしまう。画面の中で俺にわびながら、佐々木に貫かれる快感に破れて自ら腰を使いトチ狂ってしまう、俺には見せた事のない痴態を晒す千恵利に向かって、浅ましく硬直した肉塊は猛烈な勢いで白濁液をぶちまけた。

「奈々ちゃん、頑張れ-」

 翌日、体育館の2階席に陣取った保護者応援団の中で歓声を上げる千恵利は大柄だしその美貌ぶりが一際目立つ。恐らく他の保護者達の中でも評判になっているだろう。俺は千恵利のお供で足繁く応援に駆け付けているのだが、最近他のお父さん連中の姿をよく見掛けるのは彼女が目当てなのではないかと邪推している。千恵利だけではない。彼女が応援している娘の奈々も、この母にしてと言いたくなるほど長身の美少女で、おまけにエースアタッカーだ。恐らく奈々の最近豊かになって来て時折揺れてしまう乳房やムチムチのお尻、そしてスラリと長い美脚は男達をこよなく悩殺しているに違いない。何を隠そう、父親である俺がそうなのだから。

 だが彼女達の夫として父として鼻高々である筈の俺は、隣に座るこの美しい妻が心ならずも不義を働き佐々木との密通を重ねていると言う事実に、心が鬱屈して晴れなかった。それなのに昨夜も彼女の寝取られ動画で異様に興奮して何発も抜いてしまった俺の変態性欲は治まらず、コートに立つアイドルみたいな奈々のブルマ尻にひどくカッカして、ズボンの中を浅ましく張り切らせてしまっていた。

ーーチッ! 一体俺は何を考えているんだ。千恵利を佐々木から引き離す方策を考えなきゃならないこんな時に、奈々を見てチンポをおっ勃てちまうとはな

 最愛の妻が寝取られる場面で興奮してしまい、試合中の娘を嫌らしい目で視姦してしまう。こんなスケベな変態親父だから天罰が下ったのではないかと、下らぬ妄想が頭に浮かんで離れない。そして、それが悲惨な結果に終わるかも知れぬと言う予感に不安を覚えながら、せめてもの抵抗を試みようと、その夜千恵利をベッドに誘った。俺より佐々木のペニスの方が気持ち良い、と白状させられていた千恵利だが、俺とは合体しているだけで幸福を感じるとも言ってくれたのだ。ならば肉体的には物足りなくても、千恵利を抱いて歓ばせてやろう。そうやって千恵利の心を満たし夫婦の絆を揺るぎないものとするのだ。それが身体の方は既に佐々木に寝取られてしまった妻を繋ぎ止める方策のつもりだった。そしてそう決意すると娘に欲情してしまう邪念も消え、俺は隣で応援している千恵利の手をそっと取る。周囲を気にしない夫の行為に戸惑いを見せる千恵利も、羞じらいながら拒否はせず、妻を抱いてやりたいと言う正常な欲情がどんどん込み上げて来た。これなら大丈夫だろう。さっき頭をかすめた不安も消えたのだが。

 結果は最悪だった。恐れていた不安が現実のものとなり、応援中あんなに痛い程屹立していた俺の欲棒は、千恵利を抱こうとすると萎えてしまって使い物にならなかったのだ。千恵利は以前と比べ物にならぬ巧みなテクニックで俺を元気にしようと奮闘してくれたのだが、この口唇の使い方自体佐々木に仕込まれて習得したものだと考えてしまうと、俺の身体のテンションは下がってしまい、彼女がかわいそうに思えるくらい頑固に勃起してくれなかった。結局アナルを舐め、乳房に挟んでパイずりを施し、手と口の懸命な奉仕で何とか硬度を増した俺のペニスだが、千恵利と身体を合わせて挿入しようとするとやはり駄目だった。完璧な精神的インポテンツである。俺は以前にもこういう状態に陥った経験があるので、優しい千恵利は不満などオクビに出さない。それどころか、「タカ君、やっぱり体調が良くないんだよ、又今度にしようね。こんなの絶対気にしちゃ駄目だよ」と慰めてくれる始末だった。

 こうして不完全燃焼で互いの部屋に別れた後、俺は全くのピエロと化してしまった自分を罵りながら、例の寝取られビデオで手淫に耽った。この日はさらに、今別れた千恵利もオナニーで欲求不満を解消しているかも知れないと言う想像が加わってますます興奮してしまい、皮肉な事に何発も抜いてしまう。こんな事なら、さっきオナニーの見せっこを提案するんだったかな、とあまりにも低俗な考えが頭に浮かんだ俺。佐々木に抵抗するどころか、全くの敗残者に成り下がってしまったと自覚せざると得なかった。

 翌日曜も、無理しないでいいんだよ、と言う千恵利の忠告を押し切って応援に出掛けた俺は、娘のブルマ姿にひどく欲情するくせに肝心な所で役に立たない大馬鹿物のペニスに天誅を加えるような気持ちで、やけになって体育館のトイレにこもり指を使って精を抜いた。そしてその夜も千恵利の寝取られビデオを鑑賞して自慰行為に耽ってしまうのがやめられなかった。結局二日の余裕があったのに、俺は佐々木の術に対抗する術を何ら考え付かず、千恵利を抱いて彼女の気持ちを繋ぎ止めようとしても悲惨な結果に終わった。だが己の無力を思い知らされ絶望感が深まるのに反比例して、自暴自棄になって耽ってしまう自瀆行為の興奮はいよいよ高まり、一体どこに隠れていたのかと不思議に思う程大量の精液を、佐々木に抱かれて乱れ狂う千恵利に向かってぶちまけてしまうのだった。


続き→9.千恵利のデビュー
戻る→7.自白剤と催眠術
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