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プチSM千夜一夜ものがたり第56夜「女子能力開発研究所」3.研究所の見学(1)
3.研究所の見学(1)
ーーえ、ここは……
和田さんに車で研究所まで案内された俺はビックリした。意外に近くです、とは言われていたが、まさか駅前の繁華街にあるなんて思ってもいなかったからだ。こんな街の中心部に「女子能力開発研究所」があるなんて聞いたこともない。
「ここって……伸々塾じゃないですか」
しかも和田さんが車を駐めたのは、この街では大手の学習塾である。小学生から大学入試の受験生まで対象は幅広く、7階建てくらいの大きな建物だが、この中に矯正施設などがあるのだろうか? が、車を止めた和田さんは何度も口にした言葉を繰り返すばかりだった。
「きっと驚かれるだろうと思いますが、心を平静に保って、絶対に秘密厳守でお願いしますよ」
あの素晴らしいM女に変身して帰ってきた奈津子さんから想像すれば、研究所の教育内容にいかがわしい性的なものが含まれることは間違いない。俺は休日で制服を着た学生たちがたくさん出入りしている伸々塾の入り口に向かいながら、一気に緊張が高まるのを感じていた。
受付で和田さんが二言三言告げると、俺たちはすぐに「塾長室」と言う立派な部屋に案内された。
「これは和田さん、よくいらっしゃいました。その後奈津子さんのご様子はいかがでしょうか?」
「はい、もう何も申し分ありません。これも全て研究所のおかげです。本当にお世話になりまして、感謝の言葉もございません」
塾長は俺たちと同年代かむしろ年下のようだったが、パリッとした高級感溢れるスーツを着こなした妙に眼光の鋭い男だった。学習塾を経営している教育者には見えなかったが、いかがわしい猥褻な事業に手を染めているようにはもっと見えない。俺はどことなく警察か自衛隊の関係者のようだと思ったが、和田さんは平身低頭と言う感じで深々と頭を下げていた。
「いえ、私どもはただ奈津子さんの中に眠っていた能力を目覚めさせただけのことですよ。一人ひとりの能力を最大限に伸ばす。これは伸々塾のモットーでもありますから」
俺はあっと思った。「一人ひとりの能力を最大限に伸ばす」これは確かに街中でよくみかけるこの塾のキャッチフレーズではないか。だがもちろん、それと「女子能力開発研究所」に関係があるだなんて夢にも思ってはいなかった。
「こちらが和田さんの紹介で来られた方ですね。申し遅れましたが、私が塾長の柳沢です」
渡された名刺には「伸々塾塾長 柳沢伸一郎」とあった。そしてここで塾長は急に真剣な面持ちになり、低い声で言ったのである。
「娘さんを更生させるため、研究所の方の見学をなさりたい、ということでよろしいでしょうか?」
「は、はい、そうです……」
塾長の一層鋭さを増した眼光に気圧された俺は、その目に引き込まれるようにそう答えていた。やはり間違いなくこの男が「女子能力開発研究所」の所長でもあるのだ。
「ではご案内さしあげる前に、こちらの書類にサインをお願い致します」
ずいぶん物々しいなと思ったが、その書類は和田さんが言っていたことと同じような内容の、一種の誓約書だった。すなわち、これから見学する内容に関して絶対に口外してはならず、その禁を破った場合は多額の賠償金を請求される、と言った内容である。
「恐らく和田さんからお聞きになられたことと思いますが、研究所の方では、世間一般の常識からは逸脱しているように見られ兼ねない教育を行っておりますので……これ以上のことは、ここでは申し上げられませんが」
俺は誓約書にサインしながら、緊張すると同時に興奮して胸の高鳴りを覚えていた。股間の方は早くもズボンを突き上げる勢いになってしまっている。我ながら女好きでしようがないやつだと思うが、奈津子さんのことを思うと淫らな期待を持ってしまうのも仕方ないことだろう。そして研究所は予想以上の、とんでもない場所だったのである。
「誓約書にサイン頂けましたか? それではご案内致しますが、非常に刺激的ですので決して誓約書の内容をお忘れなきよう、お願い致します」
立ち上がった塾長に合わせて俺たちも立ち上がったのだが、「刺激的」だと嫌らしい期待をますます煽られて、俺は歩くのに差し支えるほどの股間の張り切りようになっていた。すると何と塾長がニヤリと笑って言ったのである。
「ナニをたくましくしておいでのようですね、田中さん」
「あ、いや、これは……」
いくら何でも初対面の相手に失礼ではないかとも思ったが、俺は情けなくうろたえてしまった。が、急に親しげな態度に変わった塾長が言うのである。
「いえいえ気取らず自然に反応して頂ければよろしいのですよ。下手に正義感を振りかざして、私どもの教育内容に口を挟むような厄介な連中より、よっぽど良い。健全な男性であれば大いに興奮なさるはずですが、それで大いに結構です。矯正中の女の子たちをしっかり見てやって下さい」
そして塾長がボタンを押すと、奥の壁がゆっくりと反転して隠されていたドアが出現したのである。まるでアクション映画に出て来るような物々しさに驚いていると、塾長が手を触れてドアを開いた。
「このドアは私や、限られた教官にだけ反応する生体認識のロックが掛かっています。従って勝手に中に出入りすることは出来ません。もちろん矯正中の女の子たちもね」
ーーまるで最新の監獄みたいだな
俺は率直にそんな感想を抱きながら、和田さんと共に塾長の後に従いドアの向こうの小部屋に入った。エレベーターになっていて下に降下して行ったのだが、繁華街の学習塾の地下に隠された「女子能力開発研究所」で、どんなことが行われているのだろう。俺はいつの間にか彩美をここに入れるための見学と言う目的を逸脱し、学齢期の女子たちの痴態をあれこれ妄想してドキドキワクワクしている、ただのロリコン助平親父に成り下がっていた。
「これをご覧下さい」
エレベーターから降りると、先ほどと同じ部屋に戻ったのではないかと錯覚を起こしそうだったが、どうやらこちらは「女子能力開発研究所」の所長室であるらしかった。柳沢氏が書類を出して来たので又誓約書かと思いきや、今度はこちらの研究所の入所案内パンフレットのようなものだった。
「いきなり失礼とは存知ますが、娘さんを入所させる気の全くない方に見学して頂くのは、ちょっと……」
俺は彩美のことそっちのけで見学に胸流行らせてしまっていたのだが、所長に機先を制されてしまった。興味本位の冷やかしには見せられない、と言うことだろう。もちろん相応の覚悟をして来ているのだが、一応確認してみた。
「見学した結果、やっぱり娘を入所させない、となっても良いのですね?」
「それは恐らく田中さんの方がバツの悪い思いをされるでしょう。手付金で1万円だけ頂けませんか? 娘さんが入所されれば、費用に含めますので」
つまり見学だけなら1万円だぞ、と言うことか。ちょっと高いのではないか? 俺がそう思っているとしかし、和田さんが言った。
「1万円くらい、どうってことありませんよ。お釣りが来るくらいです」
同じSM趣味を持つ彼の言葉だけに、俺はそれを信じることにした。第一ここまで来て引き返すわけには行くまい。理性では納得しても、猛り狂っている股間が納得しないだろう。それに単なる付き添いのはずの和田さんまで当然のごとく1万円を払っていたので、俺もすんなり柳沢氏にお金を支払った。
「それではさっそく見学の準備をして頂きましょう。支度して参りますので、服を脱いでそちらのカゴに入れて置いて下さい」
ーー何だって!?
たかが見学でなぜ服を脱がねばならないのだろう。だが、戸惑う俺を尻目に和田さんはサッサと脱衣しながら言う。
「まあだまされたと思って裸になって下さい、田中さん。本当に素晴らしい見学が待っていますので……」
どんどん脱いであっと言う間に全裸になった和田さんにそう言われて、俺も思い切って服を脱ぎ生まれたままの姿になった。下腹の突き出た中年男2人の全裸は情けない姿だと思ったが、和田さんも逸物をすっかり張り切らせていたので、彼以上にギンギンに欲情をみなぎらせていた俺も安心だ。何せ一緒にSMクラブで商売女とプレイを楽しんだ仲だ。今さら恥ずかしがっても仕方あるまい。そして部屋から席を外していた柳沢所長が戻って来ると、俺の股間のボルテージはますます上がった。彼は2人の少女の首輪を引いて連れていたのだ。
「ではこのガウンを着て下さい」
手渡されたガウンを着ても年甲斐もなくギンギンに勃起した股間は丸出しで、これではまるで露出狂の変質者みたいだ。だがそんな変態を見たらキャーキャー悲鳴を上げそうな年頃の2人の少女は、犬のように四つ足で股間をモロに露出した俺たちの方に粘り着くような視線を送って来るだけだ。よく見ると2人の手足には大きなグローブのような肉球が嵌って人間の手足の機能を失わせており、首輪をチェーンで引かれた姿は犬同然だ。これはSMプレイの愛好家ならおなじみの家畜プレイではないか! しかも2人の少女はまだ幼く、ロリコン趣味の俺はこれを見ただけで股間が爆発しそうだった。
「見学の付き添いに研修生をお付けします。どちらかお好みの方をお選びください」
1人はセーラー服を着ていたが、もう1人は私服である。
「こちらは暴走族に入って遊びまわっていた中学生です。まだ矯正が十分ではないので口に嵌めておりますが、遠慮なく奉仕させてやって下さい。こちらはもう十分に矯正されておりますが、引きこもりで学校に行っていなかった小学生です」
すると和田さんが言った。
「私は中学生の方でお願いします。ナニに自信がありませんので……」
「ご心配なく。よろしければこれをお飲み下さい。当研究所が極秘ルートで入手しました輸入物で、極めて強力な精力剤です」
和田さんは所長に渡された怪しげなアンプル剤を飲んでいた。俺は正直ヤバいのではないかと不安だったが、彼も飲んでいるのだからと思い、勇気を出してその薬を服用した。すると喉を嚥下するとすぐに体がカーッと熱くなり、まるで猿みたいにシタくてたまらなかった高校生の頃のように、股間に無尽蔵の欲情がこみ上げて来る気分に陥ったのである。
さて和田さんの元に四つ足で這っていった元暴走族の娘は、所長が言ったように口に黒い器具を装着されていた。嫌がる女性の口を無理やり開けると同時に、奉仕する男根に歯を立てたり噛み切ろうとする狼藉を防止するSMプレイ用の嵌口具だが、和田さんは股間にやって来たその娘の黒い器具の中にペニスをねじ込んでいった。
「お客さま、ももこに、ご奉仕させてください」
一方、俺の股間にやって来た、元引きこもりの小学生は「ももこ」と名前を名乗り、上目使いでそんなぶっ飛んだことを言う。そして俺が彼女のお下げ髪の後頭部に手をやって引き寄せると、まだ幼い容貌のももこちゃんは嬉しそうにパクリと俺の肉棒を頬張ると、とても小学生とは思えないほど積極的にチュパチュパと舌や唇を使って来たのである。
ーーううっ! も、ももこちゃん、どうしてそんなにお上手なの?……
イタズラっ娘のような表情で上目使いに俺を見つめるももこちゃんは、まるでソフトクリームを舐めている女児のように見えるが、研究所の教育の成果なのか、亀頭と竿のミゾに丁寧に舌を這わせ、裏筋をレロレロと舐め上げたかと思うとチューッと強く吸引してみせる、商売女も顔負けのテクニックを発揮して来るのだ。俺は彼女の幼い外見とのギャップに激しく萌え、尻穴に力を入れて猛然とこみ上げて来る射精欲求と戦わねばならなかった。
こうして俺がいきなり小学生のももこちゃんに精を抜かれる醜態を晒すまいと苦闘している間に、柳沢所長は研究所の概要をパンフレットに基づいて説明していた。
「当女性能力開発研究所は、すでに20年近く当地でお世話になっております伸々塾が、その教育ノウハウを生かして設立しました、うまく社会に適応出来ない女子生徒を矯正するための施設です。一応対象年齢は未成年女子に限ります。最近は、引きこもりの生徒さんをお預かりすることが増えております……
ーー彩美!……うう、パパはもうダメだ!
「引きこもり」と言う言葉でわが娘彩美の顔を浮かんだ俺は、同じ引きこもりだったももこちゃんの口内にドバッと精を吐き出してしまった。ところがももこちゃんは嫌がるどころか、嬉しそうな笑顔を見せてゴクゴクと飲み干し、一滴も残さず舐め取る「お掃除フェラ」まで施してくれるのだから、俺は参ってしまった。
「そういう問題を抱えている女生徒さんは、ほとんどが思春期ゆえの抑圧された性衝動が原因なのです。まだまだ日本では、男性に比べると女性は健全な性の欲求を表すことをタブーとされておりますので」
ここでももこちゃんが口を離してくれたので俺はホッと一息入れたが、彼女はエヘヘと小悪魔のように笑うとグローブで覆われた「前脚」でムスコを握り締めて来た。これではまるで勃起が治まる間が得られない。ふと見ると和田さんも中学生にナニを握られていたので、一発抜かれてしまったらしい。歯を立てぬよう嵌口具を嵌められた娘の口はぎこちないに違いないが、それはそれで刺激的なのだろうと思った。
「当研究所ではさまざまな手段を用いて、女生徒さんの抑圧された性衝動を解き放ってやり、秘められた女子としての能力を最大限に引き伸ばすという矯正を施しております。入所した研修生さんは、ここで1か月間寝食を共にしながら矯正教育を受けていただくことになります」
ももこちゃんに一発抜いてもらって少し落ち着いた俺は、パンフレットに目を通してその料金に驚いた。俺の手取りの給料が半年分くらい飛んでしまうではないか。和田さんはよくこんな大金を払う気になったものだ。すると所長は俺の気持ちを見透かしたかのように言う。
「値段が高いとお思いかも知れませんが、それだけの価値は十分にあるものと、私どもは確信しております」
「そうですよ、田中さん。私は安いくらいだと思いますよ」
和田さんもそう言ったが、確かに彼はそれだけの金を払ってもおつりが来るくらいの幸せを手に入れたのだ。俺は元引きこもりで今は「犬」にされている少女の手の中でペニスをビクビクとおののかせながら、揺らぐ気持ちと戦っていた。
「矯正が失敗することもあるのですか?」
「私どもの教育は絶対に効果が出るまで徹底して行いますので、矯正自体が失敗することはまずありません。これまで百名を超える研修生が百パーセント学校に復帰して、まじめに勉学に励むようになった実績がございます。ただし」
ここで所長は間を置いた。やはり何か裏があるのかと俺が注目していると、彼はこう続けたのである。
「矯正された結果が期待していたものとは違う、という苦情がたまにございます」
「それはどういう場合ですか?」
「よくありますのは、娘さんが近親の男性に親密な関係を迫って困る、というものです。しかしこれは、その女生徒さんの秘められた願望を解放した結果ですから、致し方ないものと考えております」
俺が和田さんの様子を伺うと、彼はニコニコしている。彼にとってはそれこそが素晴らしい矯正の成果だったのだ。では俺はどうか? 彼と違い、血の繋がった実の娘である彩美が、もし俺に「親密な関係」を迫って来たら?
ーー今さら何を考えてるんだ。俺は彩美とヤリたい。彼女がそれを望んでくれるなら、何をためらうことがあると言うんだ……
彩美と同じ引きこもりだったと言うももこちゃんに「ご奉仕」されて今なおペニスを優しく握り締められている俺は、理性を喪失しつつあったのかも知れない。これは研究所の狡猾なやり口か、とも疑ったが、トロけそうな背徳の歓びを覚えている俺の股間は、大金をはたいて彩美を入所させることに半ば同意してしまっていた。
続く→4,研究所の見学(2)
戻る→2.更正した奈津子さん
女子能力開発研究所目次
ーーえ、ここは……
和田さんに車で研究所まで案内された俺はビックリした。意外に近くです、とは言われていたが、まさか駅前の繁華街にあるなんて思ってもいなかったからだ。こんな街の中心部に「女子能力開発研究所」があるなんて聞いたこともない。
「ここって……伸々塾じゃないですか」
しかも和田さんが車を駐めたのは、この街では大手の学習塾である。小学生から大学入試の受験生まで対象は幅広く、7階建てくらいの大きな建物だが、この中に矯正施設などがあるのだろうか? が、車を止めた和田さんは何度も口にした言葉を繰り返すばかりだった。
「きっと驚かれるだろうと思いますが、心を平静に保って、絶対に秘密厳守でお願いしますよ」
あの素晴らしいM女に変身して帰ってきた奈津子さんから想像すれば、研究所の教育内容にいかがわしい性的なものが含まれることは間違いない。俺は休日で制服を着た学生たちがたくさん出入りしている伸々塾の入り口に向かいながら、一気に緊張が高まるのを感じていた。
受付で和田さんが二言三言告げると、俺たちはすぐに「塾長室」と言う立派な部屋に案内された。
「これは和田さん、よくいらっしゃいました。その後奈津子さんのご様子はいかがでしょうか?」
「はい、もう何も申し分ありません。これも全て研究所のおかげです。本当にお世話になりまして、感謝の言葉もございません」
塾長は俺たちと同年代かむしろ年下のようだったが、パリッとした高級感溢れるスーツを着こなした妙に眼光の鋭い男だった。学習塾を経営している教育者には見えなかったが、いかがわしい猥褻な事業に手を染めているようにはもっと見えない。俺はどことなく警察か自衛隊の関係者のようだと思ったが、和田さんは平身低頭と言う感じで深々と頭を下げていた。
「いえ、私どもはただ奈津子さんの中に眠っていた能力を目覚めさせただけのことですよ。一人ひとりの能力を最大限に伸ばす。これは伸々塾のモットーでもありますから」
俺はあっと思った。「一人ひとりの能力を最大限に伸ばす」これは確かに街中でよくみかけるこの塾のキャッチフレーズではないか。だがもちろん、それと「女子能力開発研究所」に関係があるだなんて夢にも思ってはいなかった。
「こちらが和田さんの紹介で来られた方ですね。申し遅れましたが、私が塾長の柳沢です」
渡された名刺には「伸々塾塾長 柳沢伸一郎」とあった。そしてここで塾長は急に真剣な面持ちになり、低い声で言ったのである。
「娘さんを更生させるため、研究所の方の見学をなさりたい、ということでよろしいでしょうか?」
「は、はい、そうです……」
塾長の一層鋭さを増した眼光に気圧された俺は、その目に引き込まれるようにそう答えていた。やはり間違いなくこの男が「女子能力開発研究所」の所長でもあるのだ。
「ではご案内さしあげる前に、こちらの書類にサインをお願い致します」
ずいぶん物々しいなと思ったが、その書類は和田さんが言っていたことと同じような内容の、一種の誓約書だった。すなわち、これから見学する内容に関して絶対に口外してはならず、その禁を破った場合は多額の賠償金を請求される、と言った内容である。
「恐らく和田さんからお聞きになられたことと思いますが、研究所の方では、世間一般の常識からは逸脱しているように見られ兼ねない教育を行っておりますので……これ以上のことは、ここでは申し上げられませんが」
俺は誓約書にサインしながら、緊張すると同時に興奮して胸の高鳴りを覚えていた。股間の方は早くもズボンを突き上げる勢いになってしまっている。我ながら女好きでしようがないやつだと思うが、奈津子さんのことを思うと淫らな期待を持ってしまうのも仕方ないことだろう。そして研究所は予想以上の、とんでもない場所だったのである。
「誓約書にサイン頂けましたか? それではご案内致しますが、非常に刺激的ですので決して誓約書の内容をお忘れなきよう、お願い致します」
立ち上がった塾長に合わせて俺たちも立ち上がったのだが、「刺激的」だと嫌らしい期待をますます煽られて、俺は歩くのに差し支えるほどの股間の張り切りようになっていた。すると何と塾長がニヤリと笑って言ったのである。
「ナニをたくましくしておいでのようですね、田中さん」
「あ、いや、これは……」
いくら何でも初対面の相手に失礼ではないかとも思ったが、俺は情けなくうろたえてしまった。が、急に親しげな態度に変わった塾長が言うのである。
「いえいえ気取らず自然に反応して頂ければよろしいのですよ。下手に正義感を振りかざして、私どもの教育内容に口を挟むような厄介な連中より、よっぽど良い。健全な男性であれば大いに興奮なさるはずですが、それで大いに結構です。矯正中の女の子たちをしっかり見てやって下さい」
そして塾長がボタンを押すと、奥の壁がゆっくりと反転して隠されていたドアが出現したのである。まるでアクション映画に出て来るような物々しさに驚いていると、塾長が手を触れてドアを開いた。
「このドアは私や、限られた教官にだけ反応する生体認識のロックが掛かっています。従って勝手に中に出入りすることは出来ません。もちろん矯正中の女の子たちもね」
ーーまるで最新の監獄みたいだな
俺は率直にそんな感想を抱きながら、和田さんと共に塾長の後に従いドアの向こうの小部屋に入った。エレベーターになっていて下に降下して行ったのだが、繁華街の学習塾の地下に隠された「女子能力開発研究所」で、どんなことが行われているのだろう。俺はいつの間にか彩美をここに入れるための見学と言う目的を逸脱し、学齢期の女子たちの痴態をあれこれ妄想してドキドキワクワクしている、ただのロリコン助平親父に成り下がっていた。
「これをご覧下さい」
エレベーターから降りると、先ほどと同じ部屋に戻ったのではないかと錯覚を起こしそうだったが、どうやらこちらは「女子能力開発研究所」の所長室であるらしかった。柳沢氏が書類を出して来たので又誓約書かと思いきや、今度はこちらの研究所の入所案内パンフレットのようなものだった。
「いきなり失礼とは存知ますが、娘さんを入所させる気の全くない方に見学して頂くのは、ちょっと……」
俺は彩美のことそっちのけで見学に胸流行らせてしまっていたのだが、所長に機先を制されてしまった。興味本位の冷やかしには見せられない、と言うことだろう。もちろん相応の覚悟をして来ているのだが、一応確認してみた。
「見学した結果、やっぱり娘を入所させない、となっても良いのですね?」
「それは恐らく田中さんの方がバツの悪い思いをされるでしょう。手付金で1万円だけ頂けませんか? 娘さんが入所されれば、費用に含めますので」
つまり見学だけなら1万円だぞ、と言うことか。ちょっと高いのではないか? 俺がそう思っているとしかし、和田さんが言った。
「1万円くらい、どうってことありませんよ。お釣りが来るくらいです」
同じSM趣味を持つ彼の言葉だけに、俺はそれを信じることにした。第一ここまで来て引き返すわけには行くまい。理性では納得しても、猛り狂っている股間が納得しないだろう。それに単なる付き添いのはずの和田さんまで当然のごとく1万円を払っていたので、俺もすんなり柳沢氏にお金を支払った。
「それではさっそく見学の準備をして頂きましょう。支度して参りますので、服を脱いでそちらのカゴに入れて置いて下さい」
ーー何だって!?
たかが見学でなぜ服を脱がねばならないのだろう。だが、戸惑う俺を尻目に和田さんはサッサと脱衣しながら言う。
「まあだまされたと思って裸になって下さい、田中さん。本当に素晴らしい見学が待っていますので……」
どんどん脱いであっと言う間に全裸になった和田さんにそう言われて、俺も思い切って服を脱ぎ生まれたままの姿になった。下腹の突き出た中年男2人の全裸は情けない姿だと思ったが、和田さんも逸物をすっかり張り切らせていたので、彼以上にギンギンに欲情をみなぎらせていた俺も安心だ。何せ一緒にSMクラブで商売女とプレイを楽しんだ仲だ。今さら恥ずかしがっても仕方あるまい。そして部屋から席を外していた柳沢所長が戻って来ると、俺の股間のボルテージはますます上がった。彼は2人の少女の首輪を引いて連れていたのだ。
「ではこのガウンを着て下さい」
手渡されたガウンを着ても年甲斐もなくギンギンに勃起した股間は丸出しで、これではまるで露出狂の変質者みたいだ。だがそんな変態を見たらキャーキャー悲鳴を上げそうな年頃の2人の少女は、犬のように四つ足で股間をモロに露出した俺たちの方に粘り着くような視線を送って来るだけだ。よく見ると2人の手足には大きなグローブのような肉球が嵌って人間の手足の機能を失わせており、首輪をチェーンで引かれた姿は犬同然だ。これはSMプレイの愛好家ならおなじみの家畜プレイではないか! しかも2人の少女はまだ幼く、ロリコン趣味の俺はこれを見ただけで股間が爆発しそうだった。
「見学の付き添いに研修生をお付けします。どちらかお好みの方をお選びください」
1人はセーラー服を着ていたが、もう1人は私服である。
「こちらは暴走族に入って遊びまわっていた中学生です。まだ矯正が十分ではないので口に嵌めておりますが、遠慮なく奉仕させてやって下さい。こちらはもう十分に矯正されておりますが、引きこもりで学校に行っていなかった小学生です」
すると和田さんが言った。
「私は中学生の方でお願いします。ナニに自信がありませんので……」
「ご心配なく。よろしければこれをお飲み下さい。当研究所が極秘ルートで入手しました輸入物で、極めて強力な精力剤です」
和田さんは所長に渡された怪しげなアンプル剤を飲んでいた。俺は正直ヤバいのではないかと不安だったが、彼も飲んでいるのだからと思い、勇気を出してその薬を服用した。すると喉を嚥下するとすぐに体がカーッと熱くなり、まるで猿みたいにシタくてたまらなかった高校生の頃のように、股間に無尽蔵の欲情がこみ上げて来る気分に陥ったのである。
さて和田さんの元に四つ足で這っていった元暴走族の娘は、所長が言ったように口に黒い器具を装着されていた。嫌がる女性の口を無理やり開けると同時に、奉仕する男根に歯を立てたり噛み切ろうとする狼藉を防止するSMプレイ用の嵌口具だが、和田さんは股間にやって来たその娘の黒い器具の中にペニスをねじ込んでいった。
「お客さま、ももこに、ご奉仕させてください」
一方、俺の股間にやって来た、元引きこもりの小学生は「ももこ」と名前を名乗り、上目使いでそんなぶっ飛んだことを言う。そして俺が彼女のお下げ髪の後頭部に手をやって引き寄せると、まだ幼い容貌のももこちゃんは嬉しそうにパクリと俺の肉棒を頬張ると、とても小学生とは思えないほど積極的にチュパチュパと舌や唇を使って来たのである。
ーーううっ! も、ももこちゃん、どうしてそんなにお上手なの?……
イタズラっ娘のような表情で上目使いに俺を見つめるももこちゃんは、まるでソフトクリームを舐めている女児のように見えるが、研究所の教育の成果なのか、亀頭と竿のミゾに丁寧に舌を這わせ、裏筋をレロレロと舐め上げたかと思うとチューッと強く吸引してみせる、商売女も顔負けのテクニックを発揮して来るのだ。俺は彼女の幼い外見とのギャップに激しく萌え、尻穴に力を入れて猛然とこみ上げて来る射精欲求と戦わねばならなかった。
こうして俺がいきなり小学生のももこちゃんに精を抜かれる醜態を晒すまいと苦闘している間に、柳沢所長は研究所の概要をパンフレットに基づいて説明していた。
「当女性能力開発研究所は、すでに20年近く当地でお世話になっております伸々塾が、その教育ノウハウを生かして設立しました、うまく社会に適応出来ない女子生徒を矯正するための施設です。一応対象年齢は未成年女子に限ります。最近は、引きこもりの生徒さんをお預かりすることが増えております……
ーー彩美!……うう、パパはもうダメだ!
「引きこもり」と言う言葉でわが娘彩美の顔を浮かんだ俺は、同じ引きこもりだったももこちゃんの口内にドバッと精を吐き出してしまった。ところがももこちゃんは嫌がるどころか、嬉しそうな笑顔を見せてゴクゴクと飲み干し、一滴も残さず舐め取る「お掃除フェラ」まで施してくれるのだから、俺は参ってしまった。
「そういう問題を抱えている女生徒さんは、ほとんどが思春期ゆえの抑圧された性衝動が原因なのです。まだまだ日本では、男性に比べると女性は健全な性の欲求を表すことをタブーとされておりますので」
ここでももこちゃんが口を離してくれたので俺はホッと一息入れたが、彼女はエヘヘと小悪魔のように笑うとグローブで覆われた「前脚」でムスコを握り締めて来た。これではまるで勃起が治まる間が得られない。ふと見ると和田さんも中学生にナニを握られていたので、一発抜かれてしまったらしい。歯を立てぬよう嵌口具を嵌められた娘の口はぎこちないに違いないが、それはそれで刺激的なのだろうと思った。
「当研究所ではさまざまな手段を用いて、女生徒さんの抑圧された性衝動を解き放ってやり、秘められた女子としての能力を最大限に引き伸ばすという矯正を施しております。入所した研修生さんは、ここで1か月間寝食を共にしながら矯正教育を受けていただくことになります」
ももこちゃんに一発抜いてもらって少し落ち着いた俺は、パンフレットに目を通してその料金に驚いた。俺の手取りの給料が半年分くらい飛んでしまうではないか。和田さんはよくこんな大金を払う気になったものだ。すると所長は俺の気持ちを見透かしたかのように言う。
「値段が高いとお思いかも知れませんが、それだけの価値は十分にあるものと、私どもは確信しております」
「そうですよ、田中さん。私は安いくらいだと思いますよ」
和田さんもそう言ったが、確かに彼はそれだけの金を払ってもおつりが来るくらいの幸せを手に入れたのだ。俺は元引きこもりで今は「犬」にされている少女の手の中でペニスをビクビクとおののかせながら、揺らぐ気持ちと戦っていた。
「矯正が失敗することもあるのですか?」
「私どもの教育は絶対に効果が出るまで徹底して行いますので、矯正自体が失敗することはまずありません。これまで百名を超える研修生が百パーセント学校に復帰して、まじめに勉学に励むようになった実績がございます。ただし」
ここで所長は間を置いた。やはり何か裏があるのかと俺が注目していると、彼はこう続けたのである。
「矯正された結果が期待していたものとは違う、という苦情がたまにございます」
「それはどういう場合ですか?」
「よくありますのは、娘さんが近親の男性に親密な関係を迫って困る、というものです。しかしこれは、その女生徒さんの秘められた願望を解放した結果ですから、致し方ないものと考えております」
俺が和田さんの様子を伺うと、彼はニコニコしている。彼にとってはそれこそが素晴らしい矯正の成果だったのだ。では俺はどうか? 彼と違い、血の繋がった実の娘である彩美が、もし俺に「親密な関係」を迫って来たら?
ーー今さら何を考えてるんだ。俺は彩美とヤリたい。彼女がそれを望んでくれるなら、何をためらうことがあると言うんだ……
彩美と同じ引きこもりだったと言うももこちゃんに「ご奉仕」されて今なおペニスを優しく握り締められている俺は、理性を喪失しつつあったのかも知れない。これは研究所の狡猾なやり口か、とも疑ったが、トロけそうな背徳の歓びを覚えている俺の股間は、大金をはたいて彩美を入所させることに半ば同意してしまっていた。
続く→4,研究所の見学(2)
戻る→2.更正した奈津子さん
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