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「狙われた美姉妹」Ⅷ.7月8日(月)奴隷契約最後の日~束の間の休息 Ⅷー3.まやかしの解放
Ⅷー3.まやかしの解放
時刻は月曜の17時。ちょうど1週間前、恵利香が「パラダイス」におびき寄せられ、悪夢のような性地獄に足を踏み入れた頃だった。
契約通りちょうど1週間の性奴隷を務め終えた恵利香は、拘束椅子から下ろされて、ここへ来る時着ていたごく普通の美北高校のセーラー服を着用し、帰宅する事を許されたのである。
「おみやげだよ。これを持って行きな」
そう言って正代に手渡された大きな紙袋の中には、今日見せられた大量の羞恥写真やビデオが入れられていた。
「カイ。お嬢さんを家まで送り届けるんだ。車を出しとくれ。それから陽子、アンタも一緒に行くよ」
さらにわざわざ自宅まで送ってくれるらしい。恵利香は何かきな臭いものを感じたが、胸部と股間部は麻酔が残って感覚がなく、長時間の拘束で萎えてしまったような脚を何とか奮い起こして、恐ろしい調教部屋を後にしたのだった。
カイが運転する車の中、助手席に座った正代も、後部座席に恵利香と並んで座った陽子も、不気味なくらい、何もしゃべらなかった。こんな時いつもなら、体をまさぐって来たりするはずの陽子も、普通に横に座っているだけで、恵利香はかえって不安が増加して来るのを感じていた。
「あ、あの、陽子さん」
「なあに、恵利香ちゃん」
「手術は……」
もうそれを聞かないではいられなかった。
「大丈夫だよ。だって、何ともなかったでしょ?」
確かにそうだ。拘束椅子で半日目視した限り、自分の体には何も異変が見つけられなかったのだ。が、皮膚に何らかの処理を施され、性感が良くなるらしい、という事は聞き出していた。この1週間悪夢のような快感責めを受けて来た恵利香にとっては、それが気が気でないのだ。
「お嬢さんや、手術だなんてオーバーな事言って、少し脅かしちゃったかい?」
すると正代が口を挟んで来た。
「陽子の言う通りなんだよ。何も心配はいらない。ちょっと簡単な処置をさせてもらっただけだからさ」
ーー処置って……手術とは違うのかしら……
「手術なんかしてないから、お嬢さんの体には包帯なんかないだろう? その程度の処置なんだよ」
それにしては、目覚めた時からまるで胸と股間の感覚が戻らない。よほど強力な麻酔を使われたようだ。それに下着を身に着けさせてもらえないのも、他の制服がまともなだけに不安を煽った。
それきり正代も陽子もしゃべってくれなくなり、恵利香はおぞましい写真とビデオの入った袋の持ち手を両手で握り締めて、懸命に不安を払いのけようとするばかりだった。
ーーそうだわ。きっとこの人達の言う通りで、心配なんかいらないんだ。私の考え過ぎよ……
内心の動揺を表さないようにじっとしている哀れな美少女を観察していた陽子と正代は、反応を表に出さないようにしながら、邪悪な歓びで胸をわくわくさせていた。
ーー麻酔が切れたら楽しい事になるんだけどね……お姉さんに変なまねを見せないように気を付けるんだよ、あははは……
ーーかわいそうな恵利香ちゃん。アタシが助けたげるからね。待ってるよ……
恵利香の住むマンションに着いた頃には、もう陽が傾いていた。
「お姉さんはもう帰ってるのかい?」
「はい、たぶん……」
「それじゃ挨拶しとかないとね。陽子もおいで」
ーーええっ!?
自分にこんな犯罪行為を仕掛けた張本人の2人が、わざわざ姉に挨拶に行くと言うので、恵利香はビックリしたが、断るわけにもいかない。
そして共に車を降りると、正代が何やら入った封筒を恵利香の持つ袋の中に入れて来た。
「お嬢さん、この中に処置についての注意書きが書いてあるから、後で読んでごらん」
「えっ!」
恵利香が表情を曇らせ引き攣ったような声を発したのを見た正代は続けた。
「何、ホントに大した事じゃないんだよ。ただ麻酔が切れた時少しだけ痛むか知れないからさ」
もう恵利香は早くその内容を知りたい一心になったが、正代と陽子が付いて来るので我慢するよりなかった。そしてマンションの上階に上がってみると、やはり姉の香織は既に帰宅していた。
恵利香がインタホンで姉を呼び出しドアを開けると、香織はわざわざ妹を送り届けた上に挨拶に現れた正代と陽子に驚いていた。
ーーお姉ちゃんたら、こんな格好で……
恵利香は絶対姉に見られてはならない性奴隷調教の記録物が詰まった大きな袋を両手でしっかり持ち、何ともいたたまれない思いで、知らない人に見せるには大胆過ぎるタンクトップのTシャツにショートパンツと言うラフな格好の香織を見た。
「すみません、こんな格好で……」
妹が帰って来ただけだろうと思っていた香織も大いに恐縮していた。
ーー人が来てるなら、ちゃんとそう言ってよ、恵利香ちゃん……
姉の顔にそう書いてあったが、恵利香はそれどころでない複雑な心境に苛まれ、ひたすら袋の口をしっかり閉じて持ち、少し慄えながら立ち尽くすばかりである。
一方正代と陽子の方は余裕綽々で、恵利香が遊びに来てくれて、楽しい時を過ごした事の感謝などを、のうのうと香織に話していた。
「今度機会がおありでしたら、お母様にもよろしくお伝え下さい。久島正代がそう申しておったと」
「はい、わかりました。こちらこそ恵利香が大変お世話になりました。ありがとうございました」
香織は恵利香が妙にかしこまっている様子を少し不審に思いながら、深々と頭を下げる。こぼれそうな胸の膨らみを、母親の旧友だと言う母娘が舌なめずりしながら見つめていようとは、まるで気付いていないようだ。
ーー恵利香のお姉ちゃん、とっても奇麗……この人もめちゃくちゃにイジめてあげるの、うふふ……
陽子は、想像した通りに美しく魅力的な容姿の香織にすっかり見とれてしまい、そんな良からぬ感情をムクムクと膨らませていた。香織はストレートな黒髪の妹と違って、少し茶髪のショートヘアだったが、いずれ劣らぬ正真正銘の美人である。
背も恵利香より高かったが、一番違うのは完熟した女らしい曲線美のボディーである。まだ少女っぽさを残す恵利香に比べて、香織は胸も尻も一回りはサイズが大きそうだ。それでいてウエストはキュッと形良くくびれ、脚もスラリと長く伸び、トップモデルのような肢体と言っても過言ではなかった。
ーー全く大城の娘は、揃いも揃って男好きな体をしやがって。さすがはあの母親の娘だね。見ていな、徹底的にその奇麗な顔をグシャグシャに泣かせてやるからな。そんな美形に生まれた事を、地獄の底で嘆くがいいよ、はははは……
この美人姉妹の母親にかつて思う男性を横取りされたと逆恨みしている正代は、憎悪に満ちた視線で、女のフェロモンをムンムンに発散させている香織のはしたないラフな格好を眺めていた。
香織は恵利香と同様真っ白な肌で、モデルのようなスタイルの良さでありながら、大きく張り切った胸と腰は迫力満点で、涎のこぼれそうなムチムチの肢体を惜しげもなく露出している。
絵に描いたようなセーラー服の美少女恵利香、そしてこの美の化身のような香織の姉妹と、みすぼらしい小太りで醜い顔の陽子を見比べれば、正代ならずとも神様は残酷な事をすると思うだろう。初めから同じ土俵で比べるのが無意味なくらい、美醜の差は決定的だ。
それは又、正代がこの美姉妹の母親にかつて味わった感情も同じである。これだけ神が不公平だと言うならば、この美しさに制裁を加えてやっても誰も文句は言えまいー長年憎悪を膨らませた正代の思考は、完全に常軌を逸していた。
「恵利香さんにお土産をお渡ししましたので、後でどうぞ……」
ーーやめてええっっ!!
正代の意地悪い言葉に、恐ろしい調教写真やビデオの詰まった袋を持つ恵利香の手は不自然なくらい力が入り、ワナワナと慄える。
「恵利香っ! ちゃんとお礼は言ったの?」
「……あ、ありがとうございました……」
「すみません、久島様。この子はまだ世間知らずなもので……」
ーー世間知らずはアンタだよ
正代の底意地の悪い目線は、自分が巻き込まれようとしている地獄に、寸分も思いが至らない様子の美しい女子大生の、目の毒そのもののような官能的で露出過多な肉体を舐めるように眺めていた。
「それじゃ恵利香ちゃん、又明日学校でね。バイバーイ。」
「それでは失礼致します。」
小憎らしい程内心を全く表さず余裕綽々の演技を全うした狂った母娘に、コロッと欺された香織は深々と頭を下げて大胆過ぎる胸元からエロティックな膨らみを覗かせていたが、恵利香はいたたまれない思いでただ呆然と立ち尽くしていた。
「恵利香っ! ちゃんと、ご挨拶も出来ないの」
ーーお姉ちゃんのバカ。人の気も知らないで……
何も知らない香織が、正代と陽子が帰って行くのを挨拶もせず呆然と見送った妹を叱る。恵利香は姉を恨みたい気持ちになってしまった。自分はこの美し過ぎる姉を狼達から守るため、死ぬ程辛くて羞ずかしい1週間もの性調教に耐えて来たと言うのに。
そう。恵利香はいつも優しくて自分の事を考えてくれる、大好きな姉や、そして遠く離れて暮らす両親に絶対に知られてはならないと言う一心だったのだ。もしそうでなければ、真っ先に香織に相談して警察にでも駆け込んでいただろう。
だが、そうすれば、彼らの性調教ではしたなく体を燃やされた自分の生き恥が晒された上に、姉にまで悪魔が陵辱の手を伸ばす。そう脅迫された恵利香は自分だけが犠牲になれば良いと思って、超人的な忍耐力を示したのだ。
もし姉への強い思いがなかったら、恵利香の心も体もとっくに壊れていただろう。あんなボロボロにされて今、こうして無事に帰還できたのが奇跡にさえ思われた。
なのに最後の最後まで、陵辱者たちは自分を楽にしてはくれなかった。恵利香は知らなかった。これが最後ではなく、さらにおぞましい恥獄の底への入口だった事に。
「ごめんなさい。疲れてるの……」
恵利香は絶対に知られてはならない袋の中身を隠すように両手で持つと、姉から逃げるように自室にこもり、中から鍵を掛けてしまった。
ーーああ、この袋、一体どうすればいいの……
正代が意地悪く、「お土産」だなどと言ってしまったのだ。
「恵利香ー! 久島様のお土産持ってらっしゃい」
追い詰められた恵利香は、仕方なく嘘をついてごまかすよりなかった。
「あ、あの、これ、悪いけど、私用のお土産だから……えっと、その、身に着ける物とか……下着なんかもあって羞ずかしいから、見せられないよ」
香織は、妹の妙な様子と受け答えに、
ーーおかしい。何かあったのかしら……
と思ったが、あえてそれ以上突っ込むのはやめた。それ以上防衛本能が働かなかったのは、やはり香織もお嬢様育ちだったから、と言うよりなかろう。久島親子を、本当に母親の旧友だと信じ切っているのだ。
「着替えたら、ばんごはんにいらっしゃい。お姉ちゃん、作って待ってたんだから」
姉がそう言って去って行くと、恵利香は、矢も盾もたまらず「処置の注意書き」を取り出して読み始めた。
ーーそんな……信じられない……
「術後3日間は絶対に風呂に入ってはいけません……」
と始まった「注意書き」は恐るべき内容で、恵利香の顔からサーッと血の気が引いていった。
ーー絶対ウソよ。だって体は何ともなってなかったんだし。きっと、あの人達のタチの悪い冗談だわ……
恵利香はもうそう思い込んで、天に祈るよりない気分だった。その時、フッと甘やかなものを股間に感じてしまったが、恵利香はそれも、
「気のせい、気のせい……」
と口に出して自分に言い聞かせ、おぞましい袋ごと部屋に残して服を着替えて行った。「下着の着用は避けること」などとバカげた注意書きも、もちろん無視し、久しぶりに普通のブラとショーツを身に着けてから、ホームウェアで姉の待つダイニングに向かったのである。
久しぶりに姉と何の憂いもない楽しいはずの食卓を囲んだはずだったが、恵利香はどうしても心の引っ掛かりが取れなかった。
ーーこの子一体、どうしちゃったのかしら?
そんな恵利香の不自然さは香織にも伝わり、何となく久島家にお泊まりした事についての話題を避けていた。が、恵利香の内心やわずかに発生していた体の異変までは察知出来なかったに違いない。
ーーああ……い、イヤ……おっぱいとアソコが熱い……
恵利香の頭に、さっき見てしまったあり得ない内容の「注意書き」が浮かぶ。もしあそこに書いてあった事が全て本当だったとしたら?恵利香は常識で考えて、そんな手術など存在するはずがないと、信じようとしているのだが、胸と股間にわずかな熱っぽさを感じただけで、もう気持ちが揺らぎ始めていた。
ーーもし、あの内容がホントだったら、ひどい事になるのは明日……学校に行ってる間だわ……耐えられなくなったら、パラダイスに行くの? い、イヤだ、それだけは死んでも絶対……
「恵利香、お風呂に入らないの?」
「う、うん……今日は疲れ過ぎてるから……あっ!」
「大丈夫?」
「ううん、何ともない……」
楽しめぬ夕食を終えて、姉の目を逃れるように自室に向かおうとした恵利香は、腰を上げた瞬間股間に心地良い戦慄を覚えて、声を出してしまった。絶対に嘘だと信じようとしていた「注意書き」の恐ろしい内容が、徐々に現実味を帯びて来る恐怖はもうどうにも否定出来なくなって来た。
「狙われた美姉妹目次」
時刻は月曜の17時。ちょうど1週間前、恵利香が「パラダイス」におびき寄せられ、悪夢のような性地獄に足を踏み入れた頃だった。
契約通りちょうど1週間の性奴隷を務め終えた恵利香は、拘束椅子から下ろされて、ここへ来る時着ていたごく普通の美北高校のセーラー服を着用し、帰宅する事を許されたのである。
「おみやげだよ。これを持って行きな」
そう言って正代に手渡された大きな紙袋の中には、今日見せられた大量の羞恥写真やビデオが入れられていた。
「カイ。お嬢さんを家まで送り届けるんだ。車を出しとくれ。それから陽子、アンタも一緒に行くよ」
さらにわざわざ自宅まで送ってくれるらしい。恵利香は何かきな臭いものを感じたが、胸部と股間部は麻酔が残って感覚がなく、長時間の拘束で萎えてしまったような脚を何とか奮い起こして、恐ろしい調教部屋を後にしたのだった。
カイが運転する車の中、助手席に座った正代も、後部座席に恵利香と並んで座った陽子も、不気味なくらい、何もしゃべらなかった。こんな時いつもなら、体をまさぐって来たりするはずの陽子も、普通に横に座っているだけで、恵利香はかえって不安が増加して来るのを感じていた。
「あ、あの、陽子さん」
「なあに、恵利香ちゃん」
「手術は……」
もうそれを聞かないではいられなかった。
「大丈夫だよ。だって、何ともなかったでしょ?」
確かにそうだ。拘束椅子で半日目視した限り、自分の体には何も異変が見つけられなかったのだ。が、皮膚に何らかの処理を施され、性感が良くなるらしい、という事は聞き出していた。この1週間悪夢のような快感責めを受けて来た恵利香にとっては、それが気が気でないのだ。
「お嬢さんや、手術だなんてオーバーな事言って、少し脅かしちゃったかい?」
すると正代が口を挟んで来た。
「陽子の言う通りなんだよ。何も心配はいらない。ちょっと簡単な処置をさせてもらっただけだからさ」
ーー処置って……手術とは違うのかしら……
「手術なんかしてないから、お嬢さんの体には包帯なんかないだろう? その程度の処置なんだよ」
それにしては、目覚めた時からまるで胸と股間の感覚が戻らない。よほど強力な麻酔を使われたようだ。それに下着を身に着けさせてもらえないのも、他の制服がまともなだけに不安を煽った。
それきり正代も陽子もしゃべってくれなくなり、恵利香はおぞましい写真とビデオの入った袋の持ち手を両手で握り締めて、懸命に不安を払いのけようとするばかりだった。
ーーそうだわ。きっとこの人達の言う通りで、心配なんかいらないんだ。私の考え過ぎよ……
内心の動揺を表さないようにじっとしている哀れな美少女を観察していた陽子と正代は、反応を表に出さないようにしながら、邪悪な歓びで胸をわくわくさせていた。
ーー麻酔が切れたら楽しい事になるんだけどね……お姉さんに変なまねを見せないように気を付けるんだよ、あははは……
ーーかわいそうな恵利香ちゃん。アタシが助けたげるからね。待ってるよ……
恵利香の住むマンションに着いた頃には、もう陽が傾いていた。
「お姉さんはもう帰ってるのかい?」
「はい、たぶん……」
「それじゃ挨拶しとかないとね。陽子もおいで」
ーーええっ!?
自分にこんな犯罪行為を仕掛けた張本人の2人が、わざわざ姉に挨拶に行くと言うので、恵利香はビックリしたが、断るわけにもいかない。
そして共に車を降りると、正代が何やら入った封筒を恵利香の持つ袋の中に入れて来た。
「お嬢さん、この中に処置についての注意書きが書いてあるから、後で読んでごらん」
「えっ!」
恵利香が表情を曇らせ引き攣ったような声を発したのを見た正代は続けた。
「何、ホントに大した事じゃないんだよ。ただ麻酔が切れた時少しだけ痛むか知れないからさ」
もう恵利香は早くその内容を知りたい一心になったが、正代と陽子が付いて来るので我慢するよりなかった。そしてマンションの上階に上がってみると、やはり姉の香織は既に帰宅していた。
恵利香がインタホンで姉を呼び出しドアを開けると、香織はわざわざ妹を送り届けた上に挨拶に現れた正代と陽子に驚いていた。
ーーお姉ちゃんたら、こんな格好で……
恵利香は絶対姉に見られてはならない性奴隷調教の記録物が詰まった大きな袋を両手でしっかり持ち、何ともいたたまれない思いで、知らない人に見せるには大胆過ぎるタンクトップのTシャツにショートパンツと言うラフな格好の香織を見た。
「すみません、こんな格好で……」
妹が帰って来ただけだろうと思っていた香織も大いに恐縮していた。
ーー人が来てるなら、ちゃんとそう言ってよ、恵利香ちゃん……
姉の顔にそう書いてあったが、恵利香はそれどころでない複雑な心境に苛まれ、ひたすら袋の口をしっかり閉じて持ち、少し慄えながら立ち尽くすばかりである。
一方正代と陽子の方は余裕綽々で、恵利香が遊びに来てくれて、楽しい時を過ごした事の感謝などを、のうのうと香織に話していた。
「今度機会がおありでしたら、お母様にもよろしくお伝え下さい。久島正代がそう申しておったと」
「はい、わかりました。こちらこそ恵利香が大変お世話になりました。ありがとうございました」
香織は恵利香が妙にかしこまっている様子を少し不審に思いながら、深々と頭を下げる。こぼれそうな胸の膨らみを、母親の旧友だと言う母娘が舌なめずりしながら見つめていようとは、まるで気付いていないようだ。
ーー恵利香のお姉ちゃん、とっても奇麗……この人もめちゃくちゃにイジめてあげるの、うふふ……
陽子は、想像した通りに美しく魅力的な容姿の香織にすっかり見とれてしまい、そんな良からぬ感情をムクムクと膨らませていた。香織はストレートな黒髪の妹と違って、少し茶髪のショートヘアだったが、いずれ劣らぬ正真正銘の美人である。
背も恵利香より高かったが、一番違うのは完熟した女らしい曲線美のボディーである。まだ少女っぽさを残す恵利香に比べて、香織は胸も尻も一回りはサイズが大きそうだ。それでいてウエストはキュッと形良くくびれ、脚もスラリと長く伸び、トップモデルのような肢体と言っても過言ではなかった。
ーー全く大城の娘は、揃いも揃って男好きな体をしやがって。さすがはあの母親の娘だね。見ていな、徹底的にその奇麗な顔をグシャグシャに泣かせてやるからな。そんな美形に生まれた事を、地獄の底で嘆くがいいよ、はははは……
この美人姉妹の母親にかつて思う男性を横取りされたと逆恨みしている正代は、憎悪に満ちた視線で、女のフェロモンをムンムンに発散させている香織のはしたないラフな格好を眺めていた。
香織は恵利香と同様真っ白な肌で、モデルのようなスタイルの良さでありながら、大きく張り切った胸と腰は迫力満点で、涎のこぼれそうなムチムチの肢体を惜しげもなく露出している。
絵に描いたようなセーラー服の美少女恵利香、そしてこの美の化身のような香織の姉妹と、みすぼらしい小太りで醜い顔の陽子を見比べれば、正代ならずとも神様は残酷な事をすると思うだろう。初めから同じ土俵で比べるのが無意味なくらい、美醜の差は決定的だ。
それは又、正代がこの美姉妹の母親にかつて味わった感情も同じである。これだけ神が不公平だと言うならば、この美しさに制裁を加えてやっても誰も文句は言えまいー長年憎悪を膨らませた正代の思考は、完全に常軌を逸していた。
「恵利香さんにお土産をお渡ししましたので、後でどうぞ……」
ーーやめてええっっ!!
正代の意地悪い言葉に、恐ろしい調教写真やビデオの詰まった袋を持つ恵利香の手は不自然なくらい力が入り、ワナワナと慄える。
「恵利香っ! ちゃんとお礼は言ったの?」
「……あ、ありがとうございました……」
「すみません、久島様。この子はまだ世間知らずなもので……」
ーー世間知らずはアンタだよ
正代の底意地の悪い目線は、自分が巻き込まれようとしている地獄に、寸分も思いが至らない様子の美しい女子大生の、目の毒そのもののような官能的で露出過多な肉体を舐めるように眺めていた。
「それじゃ恵利香ちゃん、又明日学校でね。バイバーイ。」
「それでは失礼致します。」
小憎らしい程内心を全く表さず余裕綽々の演技を全うした狂った母娘に、コロッと欺された香織は深々と頭を下げて大胆過ぎる胸元からエロティックな膨らみを覗かせていたが、恵利香はいたたまれない思いでただ呆然と立ち尽くしていた。
「恵利香っ! ちゃんと、ご挨拶も出来ないの」
ーーお姉ちゃんのバカ。人の気も知らないで……
何も知らない香織が、正代と陽子が帰って行くのを挨拶もせず呆然と見送った妹を叱る。恵利香は姉を恨みたい気持ちになってしまった。自分はこの美し過ぎる姉を狼達から守るため、死ぬ程辛くて羞ずかしい1週間もの性調教に耐えて来たと言うのに。
そう。恵利香はいつも優しくて自分の事を考えてくれる、大好きな姉や、そして遠く離れて暮らす両親に絶対に知られてはならないと言う一心だったのだ。もしそうでなければ、真っ先に香織に相談して警察にでも駆け込んでいただろう。
だが、そうすれば、彼らの性調教ではしたなく体を燃やされた自分の生き恥が晒された上に、姉にまで悪魔が陵辱の手を伸ばす。そう脅迫された恵利香は自分だけが犠牲になれば良いと思って、超人的な忍耐力を示したのだ。
もし姉への強い思いがなかったら、恵利香の心も体もとっくに壊れていただろう。あんなボロボロにされて今、こうして無事に帰還できたのが奇跡にさえ思われた。
なのに最後の最後まで、陵辱者たちは自分を楽にしてはくれなかった。恵利香は知らなかった。これが最後ではなく、さらにおぞましい恥獄の底への入口だった事に。
「ごめんなさい。疲れてるの……」
恵利香は絶対に知られてはならない袋の中身を隠すように両手で持つと、姉から逃げるように自室にこもり、中から鍵を掛けてしまった。
ーーああ、この袋、一体どうすればいいの……
正代が意地悪く、「お土産」だなどと言ってしまったのだ。
「恵利香ー! 久島様のお土産持ってらっしゃい」
追い詰められた恵利香は、仕方なく嘘をついてごまかすよりなかった。
「あ、あの、これ、悪いけど、私用のお土産だから……えっと、その、身に着ける物とか……下着なんかもあって羞ずかしいから、見せられないよ」
香織は、妹の妙な様子と受け答えに、
ーーおかしい。何かあったのかしら……
と思ったが、あえてそれ以上突っ込むのはやめた。それ以上防衛本能が働かなかったのは、やはり香織もお嬢様育ちだったから、と言うよりなかろう。久島親子を、本当に母親の旧友だと信じ切っているのだ。
「着替えたら、ばんごはんにいらっしゃい。お姉ちゃん、作って待ってたんだから」
姉がそう言って去って行くと、恵利香は、矢も盾もたまらず「処置の注意書き」を取り出して読み始めた。
ーーそんな……信じられない……
「術後3日間は絶対に風呂に入ってはいけません……」
と始まった「注意書き」は恐るべき内容で、恵利香の顔からサーッと血の気が引いていった。
ーー絶対ウソよ。だって体は何ともなってなかったんだし。きっと、あの人達のタチの悪い冗談だわ……
恵利香はもうそう思い込んで、天に祈るよりない気分だった。その時、フッと甘やかなものを股間に感じてしまったが、恵利香はそれも、
「気のせい、気のせい……」
と口に出して自分に言い聞かせ、おぞましい袋ごと部屋に残して服を着替えて行った。「下着の着用は避けること」などとバカげた注意書きも、もちろん無視し、久しぶりに普通のブラとショーツを身に着けてから、ホームウェアで姉の待つダイニングに向かったのである。
久しぶりに姉と何の憂いもない楽しいはずの食卓を囲んだはずだったが、恵利香はどうしても心の引っ掛かりが取れなかった。
ーーこの子一体、どうしちゃったのかしら?
そんな恵利香の不自然さは香織にも伝わり、何となく久島家にお泊まりした事についての話題を避けていた。が、恵利香の内心やわずかに発生していた体の異変までは察知出来なかったに違いない。
ーーああ……い、イヤ……おっぱいとアソコが熱い……
恵利香の頭に、さっき見てしまったあり得ない内容の「注意書き」が浮かぶ。もしあそこに書いてあった事が全て本当だったとしたら?恵利香は常識で考えて、そんな手術など存在するはずがないと、信じようとしているのだが、胸と股間にわずかな熱っぽさを感じただけで、もう気持ちが揺らぎ始めていた。
ーーもし、あの内容がホントだったら、ひどい事になるのは明日……学校に行ってる間だわ……耐えられなくなったら、パラダイスに行くの? い、イヤだ、それだけは死んでも絶対……
「恵利香、お風呂に入らないの?」
「う、うん……今日は疲れ過ぎてるから……あっ!」
「大丈夫?」
「ううん、何ともない……」
楽しめぬ夕食を終えて、姉の目を逃れるように自室に向かおうとした恵利香は、腰を上げた瞬間股間に心地良い戦慄を覚えて、声を出してしまった。絶対に嘘だと信じようとしていた「注意書き」の恐ろしい内容が、徐々に現実味を帯びて来る恐怖はもうどうにも否定出来なくなって来た。
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